続・韓国事情

ウォン安が続く韓国ですが、本日の外為市場はすごいことになってました。昨日は、一時1ドル1,500ウォン近くまでウォン安が進行したものの、最終的には1380.5ウォンで終了しました。そんな中迎えた本日は、取引が開始するやいなや、いきなり1454.5まで駆け上がります。その後しばらく1,400付近でもみもみしたあと、一気に1,222.0ウォンまで大暴落(ウォン高)です。このまま1,100台まで押し返すのかと思ったら、最後はまた一気に1,304.6ウォンまで駆け上がりフィニッシュです。

 

この値動きが通貨危機でないならなんなんだというほどに激しい値動きですが、結果的には2日連続でウォン高です。では、韓国の通過危機は一服したのでしょうか?まずは昨日・今日の値動きの背景をみてみましょう。

最近のウォン買い・ドル売りの主役

今までは、韓国銀行が主体となって為替介入を行いウォン安に抵抗していました。外貨準備高を溶かしながら。では、昨日・今日は、韓国銀行が本気をだしたのでしょうか?実際のところは、韓国銀行の介入+韓国有力企業のドル売りだったようです。韓国銀行に関しては、年金を担保に、30億ドルほどの弾を用意したようです(参照:国民年金、30億ドル規模の外資誘致)。ただし、この貸し手のオークツリー・キャピタルって老舗の不良債権ファンドらしいですが、そんなところに、年金担保にお金借りても大丈夫なんでしょうか…素人考えだと、マッチポンプってなこともありそうですが…

そして、有力企業のほうは、政府の圧力(参照:韓国、大手輸出企業に保有するドルの売却を要請)によって、昨日はサムソン(参照:ウォン、5日ぶりに上昇)が、今日は加えて、現代・ポスコ(参照:POSCO sells dlrs to stabilise mkt,to sell dlr bond)などがドル売りをしたようです。

政府が企業に為替介入を要請するとは、聞いたことがありませんが、これがオークツリーが金を融資する条件としてつきつけていたものだったりしたら、えげつないですね…世界がドル買いで協調しているこの時期に、ドル売りなどしたら、これらの企業の株主も怒って逃げ出しかねないでしょうし。まぁ、私は禿鷹ファンドにいい印象もってないので、うがった見方をしてしまうのでしょう。

不足するドル

為替の変動は、心理的な要因も大きいでしょう。たとえば、韓国国民みんなが恐怖心理で一斉にウォンを外貨に換え始めたら、それこそ、ウォン安は一気に進んで早く逃げたもの勝ちの阿鼻叫喚の状況になるでしょう。なので、韓国政府としては不安心理を抑えるのに躍起です。たとえば、この記事:ウォン安防止のため外貨準備をさらに売却も=韓国企画財政相。しかし、上のオークツリーの件もそうですが、ここ最近はなりふりかまってられないようです。たとえば、韓国企画財政相は、上の記事の中でスワップ協定に頼る必要はないといっています。しかし、本日のこの記事:韓国、アジアの通貨スワップ協定拡大を要請へ=企画財政相では、題名どおり、スワップ協定拡大を求めています。大分前から明らかではありましたが、もはや、他国に頼らなければ投機筋には抵抗できない状況ということを隠すことすらできないということでしょう。

今後の展開

個人的な見解では、昨日と今日の為替変動から、ひとまず韓国国民の不安心理は若干沈静化できたとは思います。その意味ではこのまま自然に通貨危機に陥るということはないでしょう。しかし、韓国内の外貨保有量が減少していることを考えれば、投機筋に狙われた場合の危険度はますます高まっていると考えるべきでしょう。残るは、他国の動きです。韓国政府は外貨準備を潤沢にもっている、中国(1兆8千億ドル保有)と日本(1兆ドル保有)への接近を繰り返していいます。しかし、日本はIMFの枠組みの中での援助しかしないという姿勢です。これは、欧米や、先日非常事態宣言を出したアイスランドに関しても、同じ姿勢をつらぬいています。中々日本も強気な外交ができるようになってきたようです。中国は何を考えているかよくわかりません。IMFのお世話になると色々厄介ということを考えると、なかなかに前途多難だと考えざるをえないでしょう。

そんな中、そろそろG7も開かれます。今後も世界経済と韓国経済の成り行きから目が放せません。

もちろん、日本もです。