真・韓国経済

私は、韓国で仕事をすることになった際、韓国事情を知るためにいくつかの本を購入しました。そのひとつが、三橋貴明さんの、本当はヤバイ!韓国経済という本です。ちなみにこれは2007年6月ごろ、サブプライム問題がまだ表面化する前に出版された本です。この本を読めば、今韓国が抱えている問題の本質が、米国発の金融危機とは別のところにあることがよくわかります。なにせ2007年6月の時点で、この本の副題は、迫り来る通貨危機再来の恐怖ですから。

今日は、経済に関しては無知な私が、この本にしたがって韓国の国際収支から、韓国の問題点を解説しましょう。下記の表は韓国銀行のサイトからとってきた、直近の韓国の国際収支です。

単位:百万USD 2004 2005 2006 2007 2008 1Q 2008 2Q
経常収支 28,174 14,981 5,385 5,954 -5,213 -134
 -貿易・サービス収支 29,523 19,025 8,944 8,835 -6,287 1,450
 -所得収支 1,083 -1,563 534 769 1,688 -646
 -経常移転収支 -2,432 -2,482 -4,093 -3,649 -614 -939
資本収支 7,599 4,757 17,972 6,232 396 -5,629
 -直接投資収支 4,588 2,010 -4,540 -13,697 -4,791 -2,914
 -証券投資収支 8,619 -1,728 -22,746 -19,093 -11,066 -5,191
 -その他投資収支 -3,856 6,815 48,384 41,412 16,490 -7,674
 -資本移転収支 -1,753 -2,340 -3,126 -2,390 -238 -233
外貨準備高の減少 -38,711 -19,806 -22,113 -15,128 3,850 5,718
誤差脱漏 2,938 68 -1,244 2,942 967 46

 

まず、注目すべきは一番上の、経常収支です。これは韓国の定常的な経済活動により他国から得ている資金ですが、年々減っています。韓国は確かに輸出国ですが、それ以上に輸入に頼っているのが大きな原因です。とくに、最近は輸出するための製品を作るための部品を日本から輸入しています。そして、2008年に入ってから、ご存知のように原資材が高騰したこともあって、経常は赤字に転落しています。つまり、他国にお金を払わなければいけません。

次に注目すべきが資本収支の中にある、その他投資収支です。これは、簡単に言えば、他国からの借金です。この値、2006年、2007年の値が非常に大きくなっています。これは円キャリートレードなどもひとつの原因ですが、とりあえず、この他国からの借金なども含めて外国に出て行くお金よりも入ってくるお金の方が多いのでウォン高になったわけです。しかし、この借金には問題が2つあります。1つは、この借金を株や不動産につっこんだことにより、これらの市場がバブルになりました。そしてもうひとつが、これらの借金がほとんど短期で返さなければいけない借金だったということです。

短期でもロールオーバーできてるときはいいのですが、ちょっと他国の財布が固くなると途端に悪循環に入ります。借り換えできないので、他国にお金を払わないといけず、ウォン安になります。ウォン安になると、額面上かえさなければいけないウォンが増えます。さらには、株や不動産のバブルもはじけます。さらにさらに、ウォン安からくる、輸入費用UPにより貿易・サービス収支も悪化します。そんな状態になるので貸し手がいなくなり、めぐりめぐって、さらにロールオーバーがしづらくなります。

そんな感じで徐々に徐々にウォン安が進んでいったわけです。そして、先月さかんにいわれていた9月危機は、この借り換えができずに、借金が返せなくなるというのが、その趣旨だったわけですね。結果的には、9月に関しては、なんとか借り換えできたようです。

こう見ると、今のウォン安は必然的におきたものですし、ファンダメンタルな問題である以上、中々解決は難しいように思います。不幸にも世界的な金融危機にも直面しており、白馬の騎士の登場も難しいでしょうから、李大統領の苦労がしのばれるところです。

民間企業が保有するドルや、国民へのドル買い禁止例などにより、一服したかに見えないこともない気がしなくもないウォン安ですが、どんなに楽観的に考えても、これらのことを考慮すると個人的にはこれからが本当の正念場だと思います。

One Comment

  1. ジウ姫 より:

    経常収支はこれから黒字転換をも込んでいます。
    そして、ま?どれぐらいまでカーバーできるかわからないが、
    円借金したひとたちに政府から支援が始まってる。

    また、ウォン安は市場の影響もあるが、ノ大統領が任期内に一人当たり国民所得を
    2万ドルまで引き上げるため無理やりウォン安にした影響も強いです。